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EPR(拡大生産者責任)
  〜廃棄物まで視野に入れたメーカーの環境責任〜

EPR(Extended Producer Responsibility)=拡大生産者責任とは、製品の生産者が、その製品に対し、性能や製造・使用・流通段階だけでなく、その製品の廃棄が及ぼす環境影響に対してまでも責任を負うべきという考え方である。ドイツ、オランダ、スウェーデンで導入が進んでいるが、OECDによるマニュアル作成を契機に先進国を中心に広く世界に浸透しつつある。 日本でも2000年制定の循環型社会形成推進基本法でEPRの導入が明確に打ち出され、徐々にこの考え方が定着してきた。これまで高度経済成長を背景に大量生産−大量消費−大量廃棄型の社会システムが作られてきたが、今後は限られた環境容量の中で持続可能な社会を構築できる「循環型」の社会経済システムへの転換が求められており、EPRはその構築に有効と考えられている。

地球環境や企業の社会的責任への注目が高まる中、環境問題への取り組みは企業の強みとなり得る。意識の高い業界や企業は、法規制の枠組みの中だけでなく、すでにEPRのより積極的な導入に着手しはじめている。

目次
1.EPRとは
  1-1. 定義
1-2. 中心となる概念
2.注目される背景とその歩み
  2-1. 環境問題と循環型社会への転換
2-2. 企業の社会的責任(CSR)の重視
2-3. 国際的な動き
3.EPRの目的と役割
  3-1. 二つの目的
3-2. 各者の責任と役割
3-3. 日本におけるEPR政策
4.EPRの具体的(活用)事例
  4-1. 海外の例
4-2. 国内の例
5.課題と今後の展望
  5-1. 日本での課題
5-2. 今後の展望
   
  Kenji's Viewpoint